FC2ブログ

親告罪

ebisawatakeshi

-
 私は、週に何日か専門学校でも講義をしているのですが、ここ数年外国人の生徒が増えてきました。
 先日、ある漢字を使わない国の留学生が、役所からの「親展」印の押された封書を持ってきて、親展の意味は辞書で調べたのでわかったのだけれど、なぜ「親(おや)」という字が書かれているのかと聞いてきました。

 「親」という字は、“おや”や“したしい”という意味の他にも、“みずから”という意味もあるので、「親展」は“(名宛人)みずからがひらいてください”という意味になるのですよと伝えたら、やっぱり漢字は難しいと、少し困った顔をしていました。


 刑法や司法書士法で出て来る「親告罪」の「親」も“親展”のそれと同じ意味で使われています。
 “被害者みずから告げる(告訴)しなければ罪に問えない”ということですね。

 条文では、「告訴がなければ公訴を提起できない。」と表現されています。
 刑法では、135条(秘密を侵す罪の章)や180条1項(強制わいせつ等)など。
 司法書士法では、76条2項(守秘義務違反)に規定されています。
 告訴権者については、刑事訴訟法230条から233条で定められています。


 「親」がやはり同じ意味で使われているものに、歴史の時間で勉強した「親政」があります。天皇自らが政を行うという意味ですね。
 摂関政治や幕府による武家政権の時代がかなりの期間を占めているので、親政が行われた時期はそんなに長くないようです。

 親政がなされていて、宮中が華やかだったころを偲んだこの歌が思い起こされました。

  百敷や 古き軒端の しのぶにも
      なほあまりある 昔なりけり

160201 親告罪


 そうだ、今年は「佐渡島」で開催されるトライアスロンのレースにエントリーしよう!
 “親展”の質問から、順徳天皇のお歌が連想されたのも何かの縁だと思いますので。

にほんブログ村 資格ブログ 司法書士試験へ←にほんブログ村はこちら。